タマネギを毎日食べると体に何が起こる？

4. 免疫機能の強化

タマネギに含まれるケルセチンは、心血管系の健康維持だけでなく、免疫機能の調節と抗炎症作用にも貢献します。ケルセチンはセレンという微量ミネラルと相乗効果を発揮し、免疫システムを適切に制御する働きがあります。健康な免疫機能を維持するには、過剰な免疫反応を抑え、必要な時に備えて準備状態を保つことが重要です。ケルセチンとセレンは、この両立した調節を可能にする作用があると考えられています。過剰な免疫反応は全身の炎症を引き起こしますが、この2つの成分が協調して炎症を鎮静化させることができるのです。関節リウマチなどの自己免疫疾患は、免疫システムが正常な制御から外れ、体を攻撃してしまうことで発症します。慢性的な関節の炎症が特徴的な症状です。しかし、ケルセチンとセレンを適切に摂取することで、この異常な免疫反応や炎症を抑制できる可能性があります。実際に、ケルセチンの継続摂取により、関節リウマチの症状が改善したという研究結果も報告されています。セレンについても同様に、滑膜関節の炎症を和らげる作用があることがわかっています。このようにタマネギは、ケルセチンやセレンといった重要な栄養素を豊富に含んでおり、心血管系に加えて免疫機能の維持と過剰な炎症の抑制にも役立ちます。適度な量のタマネギを毎日の食生活に取り入れることが推奨されます。