タマネギを毎日食べると体に何が起こる？

2. 糖尿病リスクの低下

タマネギの健康上の利点は2型糖尿病のリスク低減にも及びます。2型糖尿病は、インスリンの働きが低下し、体内でのブドウ糖の処理が上手く行われなくなることから発症する生活習慣病です。その原因の1つに、過剰な糖分の摂取があげられています。タマネギには血中インスリン濃度を上げる作用があり、これが2型糖尿病予防に役立つと考えられています。タマネギに含まれるアリルプロパイルジスルフィドという有機硫黄化合物が、肝臓でインスリンが不活性化される経路をいくつか阻害することで、血液中のインスリン量を維持できるのです。より多くのインスリンが血中に存在すれば、体内の余剰ブドウ糖をより効率的に処理することが可能になります。結果として、血糖値の上昇が抑えられ、2型糖尿病発症のリスクが低減するわけです。実際に、複数の研究でタマネギの継続的な摂取が2型糖尿病の予防に効果があることが示されています。中でも生のタマネギを食べる場合にその効果が高いようです。生で食べることで、タマネギが本来持つ酵素の働きを十分に活用できるからだと考えられています。このようにタマネギには驚くべき健康強化作用がありますので、毎日の食生活に取り入れていくことをおすすめします。2型糖尿病の予防だけでなく、抗酸化、発癌抑制など様々な効能が期待できます。